東京の空

冬のスカイツリー



 12日のPちゃんとの初のお泊り東京デートは既に老体の私には超ハードなものになってしまいました。


 お泊りなのだから東京へは午後入りでいいんじゃない?と思っていたのですが、そうすると最寄駅まで送ってくれる人がいないのでY(姉の長女)の出勤時に一緒に乗せて行ってもうらうことになったため東京入りしてから中途半端に時間があいてしまい、上野動物園で時間を潰そうということになったのです。が、これに結構はまってしまったPちゃんがスマホで動物写真を撮ってはラインにアップするというイマドキのことをしており盛り上がったのは大いに結構なのですが、いかんせん上野動物園は広過ぎでした。


 全部まわったりしたものですからホテルにチェックインしてから乗車する予定だった15:40発のはとバス(一度乗りたかった!)にそのまま直行。これはPちゃんにはあまり興味なかったみたいで終始うつむいてスマホをいぢっておりました。お腹が空いたけど、夜は美味しいものを食べようね、ってことになっていたのでホテルの隣のコンビニでおやつ程度のものを買ってからチェックイン。ビジネスホテルは初めてのPちゃんが、「カードキー貸して。Pちゃんが開けたい!」と。もうわかゆいんだから。


 そして夕方、メインのスカイツリーに向かいますと、予約しておいたにもかかわらず混雑のため入場規制しているとかで少々待たされましたが、当日券を求める人の行列をみたらやはり予約しておいてよかったと胸をなでおろしてみたり。4つあるエレベーターはそれぞれ四季で内装がわかれており、私たちの乗った基は夏がテーマで江戸切子のようなガラス細工で花火を模していました。狭くて暗い所は大の苦手なのですが高い所は好きなので、ついつい夢中になって夜景を撮ったりしたものですから(もちろん空中回廊にも行きました)、このあたりからPちゃんにも放置されてしまったのでした。




 で、そろそろ飽きてきたしお腹も空いてきたので降りましょか、てところでワタクシに異変が。どうにも暑くて着ていたコートを脱いだのはこのままではエレベーターの中でとんでもない粗相をしてしまいそうだ、と思ったから。ビニール袋は持っていない、最悪の場合は私のバッグのちょっと大き目のポケットのほうにオエッすればよいかしら?とか真剣にアレコレ考えたりしていたのでした。


 無事スカイツリーを後にすることができたもののふらふらの体でレストラン階のフロアの椅子に座りこみ、Pちゃんに「フルフルは動けません。好きなレストランを探してきてください」と。ああ情けなか〜。Pちゃん一番のお楽しみだというのに、ステーキが食べたいなと言っていたPちゃんが選んでくれたのは待たずにすぐ入れた韓国料理のお店でした。Pちゃんがチヂミとチゲのセットを食べてる前で私が食したのは大根サラダと柚子茶。そのドレッシングが辛くて益々食欲もわかず、千切りにされた冷たい大根をドレシングを避けながら一本一本金属の箸でつまんで食べていると悪寒もしてきたり。冗談じゃない、明日はPちゃんの行きたい所をまわる予定なのにぶっ倒れるわけにはいかないぞ、と駅に向かう途中のドラッグストアで薬を買ってその日は大人しく休むことにしたのでした。スカイツリーまで電車で約10分、最寄駅から徒歩0分、隣はコンビニ、私のホテルのチョイスは完璧だった。まるでこうなることを予知していたかのように。


 部屋に戻って薬を飲んでからフロントに電話して毛布を持ってきてもらい、布団をかぶって汗かいて寝てりゃなんとかなるだろとその日はそのまま休むことにしたのですが、Pちゃんがお風呂に入っている間、Pちゃんがセットしていたテレビの「ガキつか」で大嫌いなヘイポーの叫び声が私の睡眠をことごとく邪魔したのでした。テレビを消しに行く気力もなかったワタクシはその苦痛の時間をベッドの中でじっと耐えるしかなかったのです。ヘイポーの叫び声が終わりウトウトし始めた時、今度はアニメの雄叫びが。Pちゃんが学校の宿題をしながら深夜アニメを見ていたのです。でも、ヘイポーの叫び声よりなんぼかましでした。そして宿題に飽きた、もとい終えたPちゃんがやっとベッドに入ってきた!隣の。ツインじゃなきゃイヤだと言われエエエーンと思ったのですが、風邪がうつったら大変だからこれでよかったのだ。


 翌日はなんとか復調し、Pちゃんの行きたいところ三昧。表参道の証明写真館もどき、渋谷のアニメイト、マルキュー、原宿の竹下通りなんて何十年ぶりかって感じ。でも全然変わってない。帰宅後はとにかく体を横にしたいと妹宅の炬燵でぐっすり。そして夜中の零時過ぎに高速を飛ばして帰宅。家に着いたよメールをすると、また行こうね!と返ってきてホッとしたり。最初のお泊りデートはてんこ盛りにし過ぎて自滅した感じに終わったのでした。じゃんじゃん。