白くまの願いは平和


NHK総合で、『白くまピースの物語』という日本で初めて人工哺育に成功したホッキョクグマの生まれてから6歳までの成長の記録番組を見て、涙と鼻水(ドロドロ)で顔がヒドイことになっています。

飼育係の高市さんに家族に愛情いっぱいに育てられたピースちゃん。自然界では子離れする時期の2歳になり、高市さんはピースのことを考えて、他のクマにも馴染ませようと画策します。


が、動物の中でも特にストレスに弱いホッキョクグマのピースちゃんは、毎日繰り返される他のクマ(実は育児放棄したピースの母クマ)との対面がストレスとなり痙攣を起こすようになってしまいます。そのストレスを発散させようと高市さんはスキンシップをしますが、大きく成長したピースは危険だと、動物園の方針でスキンシップを禁じられてしまいました。高市さんは檻の外からじっとピースを見つめます。ピースは朝晩毎日かかさず痙攣を抑える薬を飲むようになりました。


そして、ピースが生まれてから、高市さんが初めて4連休をとったその最終日、同僚からの連絡でピースの元に駆けつけます。檻の中には大きな体を力なく横たえ痙攣しているピースがいました。

自分の存在がピースにとってこれほど大きく、まだまだ必要であることを知った高市さんは、他のクマと一緒に生活させることは自分の自己満足を押し付けているだけではないかと考え始めました。育児放棄したとはいえ母クマから引き離し、ピースにとっては独りが普通の生活でそれで満足していたのに、いきなり他のクマと引き合わせ、結果、痙攣を引き起こすことになってしまった、と。


ピースの檻の中に設置されたカメラには、檻の外からピースを見ていた高市さんが、水浴びをしていたピースの異変に気づき、慌てて檻の中に飛び入り、痙攣を起こし水中に沈んでいたピースの顔を棒で引き上げ、一命を取り留めるという瞬間が映っていました。


高市さんは言います。自分が満足する環境をピースに与えるのではなく、ピースが望む環境を整えていくことが大切だと。また、ピースの世話をしてきたことを、確かに大変だったけど(赤ちゃんの時は雑菌に弱いので体を消毒したり、試行錯誤してピースに合うミルクを見つけ3時間おきに授乳したり、と、ご家族の協力するシーンも微笑ましく素敵でした)苦労だとは思わない、苦労という言葉は使いたくない、苦労には嫌なことに対する意味があるけど、楽しいこともたくさんあった。やりがいのある大きな仕事、子育てです、と。


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赤ちゃんの時はホントにぬいぐるみですよ。ウチのワンコの赤ちゃんの時にそっくり!だと思う。