パイレーツ・オブ・カリビアン / PIRATES OF THE CARIBBEAN: AT WORLD'S END
2007年 アメリカ
製作:ジェリー・ブラッカイマー
監督:ゴア・ヴァービンスキー
出演:ジョニー・デップ、キーラ・ナイトレイ、オーランド・ブルーム
「停止!(suspended)」の後に容赦なく吊るされる海賊たち、期待させておきながら散漫な完結編。
もうダメね。説明が説明にもなっていない。もはや冒険活劇でもない。観ていたオバサンたちが、ラスト・シーンの10年に一度の逢瀬を子供と待つエリザベスとウィルだけ観て感動したって言っても、納得できないヨ。
ただ一つ、砂の海で帆船を引っ張るジャックの一連のシーンは美しかったですね。アレはアートの世界。シュルレアリスム、ですよ。サルバドール・ダリなんかが描きそうじゃないですか。石のカニは現代アート。
でもディズニー海賊映画としてはダメダメ。「デッドマンズ・チェスト」が面白かっただけに期待はずれでしたね。あとしつこく出ていたグリーン・フラッシュはエリック・ロメールの『緑の光線』へのオマージュなのかしら、と思ったり。