『山の音』


1954年製作 東宝(TV-BS)
原作:川端康成
監督:成瀬巳喜男
出演:山村聰原節子上原謙


 「女の鼻血はたいしたことないって」、確か『めし』でも原節子は言ってたなあ。にしても、川端康成は濃い。これまで見てきた作品に比べるとやはり物語性が強い、と思った。


 義理の父、信吾(山村)と嫁の菊子(原)の関係性を見て、こともあろうに「私とおじいさんもこんな感じだったヨ」と言い出す母。穴だらけの障子を見て「どうしたんだ?」と聞かれ、「(父と)ケンカして、頭にきて破いちゃったの」という母に「いいかげんにしとけよ」と優しく言ったそうだ。このエピソードを例に聞かされても、どこが似てるんだかよくわからないし。