血液型の活用


報告会の後の懇親会の準備を別室でしていると、事務のSFさんがその様子を傍でじっと見て、手伝うわけでもなく一言。


「A型ですねぇ」


だって。


このくらいのことは、ある程度仕事をしてきた人間なら誰だって思いつくことだろう。それに以前はフランス大使やカナダ大使やポーランド大使や、中国や韓国のお偉いさんたちが出席するパーティの準備だってしてきたんだもの。粗相のないように細心の注意を払ってきたんだ。そこに行き着くためには、怒られたり、人知れず努力したりの経験ってものがあったのに、簡単に血液型で片付けられてしまった。なんちゅー失礼なお嬢さんなんだ。ガッカリだ。


すぐ血液型を持ち出すコって、ちょっと引くなあ。ソレを全て言い訳に使っていることに当の本人は全く気づいてないんだよな。


「私はO型だから、そういうの、全くダメなんですよ」


そんな言葉が平気で出てくる。血液型が免罪符になるとでも思っているのか。得手不得手は誰だってあるんだ。「甘え」以外のナニモノでもないっつーの。できるできないは血液型じゃなくて、「やる気」も含めての能力の問題でしょ。そこんところちゃんと認識しようよ、と、ムキになるのも大人気ないのでグッと堪えた。相手はまだ25才の「お子様」だ。25才でまだ「お子様」とも言える。


ああ、その「お子様」にバッサリ切られたんだな、私。