『アメリ』


2001年 フランス 原題:Le Fabuleux destin d'Amelie Poulain
監督:ジャン=ピエール・ジュネ
主演:オドレイ・トトゥマチュー・カソヴィッツヨランド・モロー、ジャメル・ドゥブーズ、イザベル・ナンティ、ドミニク・ピノ


職場の人から借りたDVDで。
アメリ・ブームから早4年が過ぎていたのね。今ごろになってやっと見たわけですが、まあそうなるのはなんとなくわかりました。オサレですもんね。主人公のアメリは空想好きの変わった女性ということですが、その両親のほうがよっぽど変人で、アメリ自身の思考や嗜好や志向はごく普通の女の子と変わりないように思えたりもします。考えてることは皆同じで、ただ映画のように他人の家に入り込んで復讐するなんて犯罪まがいのことは実際にはなかなかできないことで、だからこそそんなアメリの行動が代理行動として快感だったりするんじゃないでしょうか。八百屋のオヤジはちょっとカワイソウでしたが。


で、普通と違うところというのは、空想家であるということではなく、自己プロデュース力に長けているということ。気になる異性と紋切り型に出会うのではなくそのプロセスを演出しまくっている。これは立派なアーティストです。空想も妄想も想像、創造においてそれはなくてはならないものですから。


こんなはまり役に早いうちに巡り会ってしまったオドレイ・トトゥは女優として恵まれているのか否か。このアメリから抜け出すのは大変だろうな、なんて思ったりします。いや、その後の作品て、この間観た『ダヴィンチ・コード』しか知らないんですけど。『アメリ』を観てますます、アメリから抜け出すのは至難の技だな、と思ったりしました。