15才男子に翻弄される


土曜の深夜、BS2で「クリント・イーストウッド ジャズ・ナイト」が放送されることを知り、慌てて姪っ子たちに電話するも風呂かバイトなのか誰も出ない。こうなったらケータイを専用の公衆電話として使っている姉にかけてみる(掛詞)しかない。

「はぁ〜い、な〜に〜?」

ウワォ、出たよ!

「K太いる?」
「いないよぉ。今、塾。なんでぇ?」
「録画してほしいの。1時からBS2で「クリント・イーストウッド ジャズ・ナイト」やるんだよ。Bちゃん、録画できる?」
「できない!(きっぱり)BSはKちゃんしか録画できないなー。11時30分くらいに帰ってくるから、その頃また電話してぇ。Cちゃん(妹)がさあ、『24』の7借りてきちゃって、Bちゃんも見ろって置いてくもんだからずっと見ちゃって眠くてぇ」

このバカ姉妹!(私も含まれる)

帰宅時間ピッタリに姉のケータイに電話すると、勉強疲れでグッタリした声のK太が出た。

「1時からのでしょ。もうチェックしたよ」
「ありがとう!チュッ」

しばらくすると、姉のケータイからメールが。

「録画忘れても許してね。K太」
「やだ、許さない。まだ1時にもなってないのに」
「別に許さなくたっていいニャン」
「来週そっちに行ったら、ボコボコにしてやる!」
「オゥ、のぞむところだ!!」

こんなメールのヤリトリが延々続いた。

そして今朝また姉のケータイからメールが。

「たぶん録れてるよ。K太」

たぶんてなんだ、たぶんて。しかし、ここでそのことに触れるとまた延々とメール合戦が続いてしまう。ここは大人の対応で「サンキュッ、チュッ」とだけ送信。

すると今度は姉から、「フルちゃん、Kちゃんのこと信じていいの?!たぶん、って言ってるんだよ!たぶんだよっ!」

あああーっ、このバカ親子、誰かなんとかしてくれっ!

いい加減、新しいテレビを購入するしかないか…。