かわいそうなセーター/祈り

fleurette2010-11-16



 やばいやばいやばい。
 一向に働きだそうという意志の見えない既にオバサンになってしまった放蕩娘の行く末を按じたのか、私のことはとっくに諦めたと思っていたのにここにきて奇しい動きをしだした我が両親。心配しなくてもアナタタチの面倒は姉夫婦が戻ってきてみることになってますからモーマンタイよ。ナイスなタイミングでお義兄さん(ツールドフランス2010総集編&デビッド・ボウイのDVDさんくす)の職場もこっちに異動になったことだし。
 てことじゃないんだよね。わかっちゃいるけど…。はぁ〜。

 子持ちバツイチならうけてたちまっす!(ソレ以外の条件はない)と、とりあえず返答。

 じゃなくて、働けよ自分。なんか何も考えたくない。セーターでも編もうかな。ただのメリヤス編みだと2週間くらいで仕上がっちゃうから(無駄に集中力がある)、うんと複雑な模様のアランセーター。

 一生、編み終わらない、着る人もいない、あのかわいそうな白いアランセーターみたいなの。


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 「徹子の部屋」で風間トオルを見た。今までチャライのか優しいのかよくわからなかったのだが、彼の優しさは、本物だった。もう目茶苦茶好き!

 重度の認知症のおじいちゃんと、そのおじいちゃんをおいて毎日朝10時にパチンコに行っては寅さん的な安請け合いをしてくるおばあちゃんとの両方の、まさに文字通りの尻拭いを小学生の時からしていたなんて、…壮絶過ぎる。
 しかも超ドレッドノート号級の貧乏でアサガオとかの雑草を食べていたというのに、知らないおじさんからお年玉は貰えないと断っていたという気丈夫ぶり。想像したら涙が出る。とにかくやることが多過ぎてグレることなんて考えているヒマがなかったと、サラっと話す。
 高校から始まった一人暮らしでは学費と家賃を稼ぐためバイトに明け暮れ、貰ってきた発泡スチロールの箱を土の中に埋め冷蔵庫代わりにしていたという。
 メンズノンノ出身(と記憶)と言えは、長年阿部ちゃん派を公言してきた私だが、もう今日からは断然風間派!(杜夫じゃないぞ)私の代わりに、浅野ゆう子さんにはトオルちゃんをもっともっともーっと贔屓にしてあげてほしいと。フルの祈り。