敵はムチ、そして愛もムチ!
これまで数々のトラブルを、持ち前の直観力と想像力と瞬発力で臨機応変に対応し乗り切ってきた。が、日に日に加速していく過冷によって私のアンテナも凍てつき、いつボキッと音を立ててオシャカになっても不思議ではないところまできてしまったようだ。
昨夜見た深夜ドラマの『クリミナル・マインド』、まさか三話も放送するなんて。放送終了は午前5時。はい、目覚めたのは当然のことながら午後。時間はとても言えない。だって女の子だもん!(昔、な)。
そして、3話目の、大勢の罪無き市井の人々を殺戮すべく仕掛けられた炭素菌爆弾の場所をテロリストから聞き出すため、FBI特別捜査官ギデオンの繰り出す心理戦略に、もう、もう、もう!と、牛と化すくらい身もだえしてしまった。渋い!渋過ぎる!
アメリカ側の誤爆によって息子を失った信心深かったこのテロリストは、アメリカに渡り国家を憎むアメリカ人を改宗させイスラム原理主義の過激派組織を作り出しアメリカ人によって復讐を遂げようとしていた。
異教徒は敵だ、とキッパリはねつけるテロリストはギデオンに問う。
「お前の敵は何だ」
「私の敵は、無知だ」
静かな、しかし確信に満ちたギデオンの声が創りだすしばしの静寂。
私の敵は無知だ…。
ハイ、終わった。思うに、私がこれまで乗り切ってきたトラブル回避策の中で決定的欠けていたのは、まさに知識でございますね。これまでは強運、つまりまぐれだったのだと。な〜る、だから今このザマなのだな、と。
知恵があればいつかは到達できる境地があるが、知識があればそこに到達するのにかかる時間は恐ろしく短縮できるのだ。そのことを十分わかっていてもおベンキョ嫌いで生来怠け者のワタクシに今必要なもの、それは愛のムチなのだと。
て、Mじゃなくてよ。そこんとこヨロシク。