いきなりハードル上げすぎな赤兎行

fleurette2010-12-07



 前日思い立ってお墓参りには赤兎で行くことにした。往復で約40km、最終目的地はこれまでツルマレ峠なんて言っていたのが笑っちゃえるくらいの上り坂が続く。観戦するだけでいいや、なんて言ったのはつい一昨日のことなのに。10年間放置されてきた赤兎が持ちこたえてくれるか、なんてことよりも自分の体力の心配をしたほうがいいのは無論のこと。まあ、飛び出しちゃえばなんとかなるだろ、みたいな。
 軽く食事を済ませ家をでたのが11時30分、相変わらず国道は避けて遠回り。信号で止まる度にどっちのルートがいいかと考える。途中の元職場は車で15分ぐらいのところ。そこを通り過ぎた時に時計を確認したら、ATMに寄った時間を入れても約30分で来れたことになる。まずまずな出だしなんじゃないかと思うも、後半戦に恐怖のいろは坂が待ち構えているのだ。ゆっくりゆっくり自分のペースで。
 坂の手前で信号に引っ掛かると萎えるね。でもこのくらいの坂はツルマレ峠で馴らしたから平気さ、と自分に言い聞かせる。あの角を曲がったらおにぎりとお茶を買おう。タラコとサケを一つずつ、ラップを巻いてもらって袋は遠慮する。さあ、あと少し。国道を渡ったらいつもの商店でお花を二束とドクペを買うのが決まり。いつも携帯してるエコバッグを取り出してそれらとさっきショルダーバッグに詰め込んだおにぎりとお茶を移す。チャリをこぐにはちょっと邪魔だけどお寺はもう目と鼻の先。小学校横の坂道は結構急でギアチェンジ。到着すると出迎えてくれたのは一本の大きなイチョウの木。葉はもう殆どなくて、夥しい数のギンナンが頼りなげにぶら下がっていた。
 チャリを柵に施錠して水を入れた桶を持ってお墓に向かい近況報告など、あと頑張ってチャリでここまで来たんだからなんかご褒美くれ、とか。罰があたるて。
 さあ、ここからです。最初の難関と思っていた坂はたいしたことはなく立ち漕ぎしたらアッサリ攻略できました。で、メインイベント。頑張りましたよ。でもね、ここまでくるまでにどんだけ坂登ってきたか。太股がね、もうパンパンなの。ギアチェンジなんて関係ないのよ。

 ハイ、降りた。でもこの坂どこまで続くの(涙)?大概、アタシも無謀だけどさ。途中一本だけ寒桜が咲いていた。

 「お前みたいだな」

 センセイの言葉を思い出す。「狂い咲きってことですか?」なんて憎まれ口叩いてゴメンナサイ。「お前の声はいつも明るくていい。電話の応対では大事なことなんだ。〇〇や××が電話に出ると暗くてなー。お前は朗らかなところがいいぞ」そう言ってくれてたのに…。すっかりペットロスにはまっちゃって声もあんまりよく出なくなっちゃった。取り合えず、センセイがそう言ってくれたから寒桜も私の花だ。赤兎と一緒にパチリ。

 しかし乗るのも引いて歩くのもしんどい坂だな。と言っているうちにやっと頂上に到着。

 展望台下のベンチでおにぎりを食す。近場しか走ったことないオバサンがいきなりこんなとこまで来ちゃってバッカじゃない。

 下りがね、またすぐ国道にでちゃう方じゃなくて、山を切り開いた長くうねったウッヒョーな下り坂を選んでしまいまして、車は滅多に通らないんですが、たまにデカイダンプに追い越されてたりして初めこそ慎重すぎるくらいブレーキかけてたんですけど、なんですか、あの、ハイになりますね。へへ、へへへへ。
 天気が曇ってて、帰りは肩がちょっと寒く感じたけど、暑かったらバテてしまったかもしれない。とにかくそこからは来た道を何処にも寄ることなくひたすらペダルをこいで家に着いたのが午後3時30分。合計4時間のポタリングとなりました。太股がだるーい。