老後にルームシェア希望


 「165歳のルームシェア」というドキュメンタリー番組を見た。83才と82才の家族でも恋人でもない老人男女の共同生活、互いに支え合って生きる決断をした二人の生活を追ったものだ。
 教師になり結婚し、40年連れ添った妻に先立たれて十数年経っても埋まらない寂しさを感じ、子供に頼るのではなく同じような境遇の人たちと共同生活をする場を作りたいと考えた老人、それに賛同したのが結婚はしたが病気で耳が聞こえなくなったため28才の時に離縁され、「意地でも生きてやる」という思いで一人で生きてきた老婆の共同生活。それぞれの部屋を持ち、居間で一緒にする食事も最初は別々だった。衝突する時もノートに互いの率直な気持ちを書き綴ってきた二人が気心が知れるようになるまで二年かかったという。
 生前葬も済ませたという老婆は、白装束も自分で仕立てて用意してある。なんと潔いことか。足腰が弱くなったため、趣味を社交ダンスからギターに変え、譜面を見ながらポロンポロンとまだぎこちない手つきで「春の小川」をつまびく。なんと柔軟な切り替えだろう。最近では一緒に居間にいる時間も長くなり、同じものを食べることも多くなったという。縁側にちょこんと座った老婆は楽しそうに笑いながら言う。

「これまでやってこれたから、あと三年くらいは生きてもいいかな」


 うーん、他人と生活することなんてもうないだろうと思っていたのですが、老人になってからのこういう共同生活なら試してみたいものです。30年後くらいに。

 今現在、精神年齢的にはこんな感じなんですけどね。(笑)