赤い花とワンコ

fleurette2011-10-02



 昨日は建築家の妹島和世さんの講演会に行ってきた。

 金沢21世紀美術館を設計したSANAAの人で、建築界のノーベル賞と言われるプリツカー賞をもらった人くらいしか知らなかったのだけど、今回の講演でこれまで設計に関わってきた建物の解説を聴き、「うわっ、天才!」と思った。特に、あらゆる交流を意識して設計したという巨大なワンフロア(?)仕立てのスイス・ローザンヌのラーニングセンターの構造は発想のスケールが半端ない。すごいの一言に尽きる。

 唯一残念だったのはその講演会の司会をした市の都市建設部だかの部長。最初から最後まで下向いて原稿棒読み、それも何度もつっかえつっかえ。高校の時の国語教師がいたら、「馬鹿もん!立っとれ!」だ。どうせ原稿も部下が用意したんだろうけど、もう少し読み込んでおいてほしい。講演者や聴きにきてる人をなめてるとしか思えないやっつけぶりだった。


 そして日曜の本日は10時起き。これまでの生活に比べたら(働いていた時も含めて)、最低5時間はしっかり睡眠をとっているというのに平日も眠くてしかたがない。金曜深夜の「朝生」は最初の30分でダウン。これはちょっと初めてのことじゃないかしら。そして夕べは久しぶりに夜更かしして寝たのは明け方5時。自然に目が覚めたのが10時ときている。

 シャワーを浴びて部屋を掃除し、出しっぱなしにしていた今年大活躍の扇風機押し入れにしまい、代わりにホットカーペットをフローリングの部屋に敷き詰めた。それから昼食。気がつくと午後の2時を回っていた。

 ここのところずっとチャリに乗れていない。ちょっと遅くなったけど、天気も大丈夫そうだし久しぶりに出掛けることに。

 乗り出してしまえばこっちのもんだ。いつもの海岸コースで引き返そうかと迷っていたのに、また川沿いのサイクリングコースを駆け抜けるかーという気分になる。相変わらず、国道は避けての遠回り。恐いし。近いうち自転車保険にも入ろうと思っている。

 曇り空。耳が少し痛い。それだけ空気が冷たくなったってことだ。妹から「貧乏耳」と言われるほど私の耳は小さい。なのに超過敏で、この耳だけは寒さに滅法弱い。冬にイヤーマフもつけずに自転車に乗ったりしたら頭が痛くなって一歩も動けなくなってしまう。

 サイクリングコースはワンコを連れて散歩してるオジサンくらい。今日は一番手前の沈下橋を渡った。土手に上がってすぐ、日を浴びた曼珠沙華があんまりキレイだったので、赤兎を降りてケータイでパチリ。



が、このコースはちょっと失敗だった。すぐ先が途切れて引き返すことになってしまった。同じ道を戻ってもと、背の高い葦のような草で隠れていた川辺の細い道を選んだ。粘土質の大きくひび割れたデコボコの路面、周りは薄いベージュ色に枯れた細い草の壁。私の姿はきっと誰からも見つけられないだろう。ふと、その辺に死体が隠されていやしないかと恐くなる。もし見つけてしまったら、ケータイで警察に電話して、現在地はなんと告げればいいだろう?とかいろいろシミュレーションしていると開けた通りに出ることができた。

 さっきの沈下橋を逆戻り。誰もいない孤独なコースをゆっくりと、風に倒された稲穂や収穫が住んで焼かれた畑、土手の青々とした緑にいっそう引き立てられた見事な曼珠沙華を堪能する。


※ちょっと日が陰ってしまった。


 このコースは一番最初に来た時走った道だ。どの沈下橋を渡るかで、コースが四つくらいあるみたい。遠くにあった採石場が完全に横に並んだ。このコースはこれまでと違い20キロ進んでも途切れる気配がない。16時を回っていたこともあり引き返すことに。帰りは意識してスピードを出してみた。それにしても、コースを横切ろうとしているやたらと大きな毛虫や芋虫が目についた。中には轢かれたものも…。ケータイで撮ろうかと思ったけど、さすがにこれはアップできないでしょう、とヤメタ。でもアレは撮りたかったな。虫じゃなくて、大きな銀木犀の木。金木犀のいい香りがアチコチから漂ってきて、とても気分がよかったのだけど、民家の石塀から飛び出して見えたのが小さくて白い花をたくさんつけた銀木犀だった。珍しくて、「あっ、銀木犀!」と声に出した数秒後には既に遠く離れていて、後ろ髪を引かれる。久々にオマタが痛くなったりして、帰りのホームセンターでトイレ休憩した時、なんか歩き方が力が入らなくて変な感じだった。
 家に着いたのが18時前。赤兎を担いで部屋に納車後、すぐドッグフードを持って散歩。角を曲がって真っすぐ進んでいると、前から小さな物体が転がってくる。なんだ?と思っているとチャコだった!

 すぐに会えたので、ご飯をちらつかせてアパート前まで誘導。この間の距離がまた近くなったよーな。植え込みの所に予め用意しておいたトレイに袋のパック入りドッグフードと、持ち歩いていた四角くて小さいパックのドッグフードを入れてその場を離れると、お腹を空かせたチャコはあっという間に平らげてしまった。


「待て、だよ」


 と言うと、その意味がわかるのか、辺りをウロウロするがその場を離れようとはしなかった。以前まだお腹が大きかった時、小さいパックの方をペロっと食べてしまったので足りないだろうと部屋に取りに行ったら、そのわずかな間にチャコは帰ってしまっていた。会える時と会えない時があるから、いつも駐車場の植え込みの所にトレイと130グラム入りのパックを置いて小さい四角のパックだけを持って散歩に出ている。

 チャコは本当に頭がよくて、何処に住んでるのか突き止めようと一度後をつけたのだけど見つかってしまい、未だ子犬の姿は見ていない。おっぱいをいっぱい飲んで元気だといい。


走行時間:3:13'34
走行距離:38.82km
平均速度:12.0km/h
最高速度:37.3km/h
消費カロリー:316.7kcal
積算距離:528.4km



今日の一枚:曼珠沙華