ハロウィンの月

　子犬たちが動き回れるくらいに成長したので、チャコの後を追って道路に飛び出したりしないよう家に誘導するのはやめた。代わりにタッパーにご飯（相変わらず食べてくれない半生タイプのドッグフードをすり鉢で挽いて、生タイプと混ぜている）を詰めて、いつものポイントまで持って行き空き地で食べさせている。

　まるで、お弁当を恋人に届けてるみたいだ。なのに、チャコったら最近警戒心が強くなって、吠えるんだ。子犬を抱き上げたあたりから。まあ、しかたないか。寒くなってきたからか子犬の姿も25日以来見かけないな。

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　嫌われてしまったら、猿しかない。違う、さる鹿ない。違う、去るし家内。もう、どうでも。

　縁があればどこかで偶然…、という必然が待っている、かもしれない。

　まあ、なるようにしかならないのがこの世の常。

　だけど今宵の月は猫の爪みたいなクレセントムーン。なんだか魔法がかかって奇跡でも起こりそう、なんて気持ちになるくらい夜空にクッキリと明るく浮かんでいる。