ポジティブもネガティブも


 いやなことを思い出した。いや、思い出したというのは全然正確じゃない。喉の奥に引っかかってる小骨みたいに、ずっと引きずっていたことだ。気にしないように、考え過ぎないように、負けないように、と、思えば思うほどに。

 自分の考えが常に正しいと信じている人間には何を言っても通用しない。言うだけこちらのエネルギーを無駄に消耗するだけだ。そんなことは姉でよくわかっている。自分が他人にどう見られているかを異常に気にするわりには、他人のことはいとも単純にバッサリと切る。仕事でもなんでもバランスが大事だ、自分を疑ってみることも必要なんだよ、と言っても聞く耳を持たない。その姉は今、鬱になって休職している。話がそれた。


 ときどき、そだなんじゃないか、と思う。


 そもそも住んでる世界が違う。縁があればそんなの関係ないと常々思ってきたけれど、考えてみたら昨年「アンタのようなくだらないヤツとはもう金輪際関わりたくない」と言われたようなものなのだ。

 彼らのアタラクシアを願うなら、もう、なんか縁があるような気がして、いやあればいいなとか勘違いしちゃったみたいで、と、潔く身を引いて(笑)、(笑)なのか(涙)じゃないのか?、ここはただ遠くから祈って、それからできることなら少しでも早く、忘れてしまいたい。