Blueなバラと虫

　水をあげようとベランダに置いたブルームーンを見ると、色が薄くつき始めた蕾に異変が。

　黒い斑点がたくさんあり、よく見ると下の葉っぱに虫の糞らしきものが付着していた。洗い流そうと蕾から水をかけてしばらく観察すると、斑点だと思っていた黒い穴からなんと青虫が這いだしてきた。こらっ！と、すぐさま指で弾き飛ばしてからもう一度眺めると、小さな蕾には６つも穴があいていた（訂正：７つでした・涙）。

　昨夜、台風はもう大丈夫だろうとベランダに出した時はなんともなかったのに。ひょろひょろと伸びた細い枝の先についた蕾を傷つけないよう、こっちに向けたほうがいいかな、いやこっちのほうが安定するかなと、鉢をぐるぐるまわしながらいつかくる開花の時を楽しみにしていたのに…。

　穴だらけになってしまった蕾を見てすまなく思いながら、このままでも咲いてくれるかな？と、綻びだらけのドレスを纏うブルームーンを想像した。もう食べられちゃったものはしょうがない、あの青虫だって弾き飛ばすんじゃなくて逃がしてやればよかったな、と後から思ったり。花も虫も両方台無しにしてしまった。

　流れきれずに葉っぱに残っていた青虫の黒い糞をティッシュペーパーで拭ったら、それは薄い紫色に変化した。