目下の願い


とてつもなく悲しいことや辛いことがあると「ああ、いっそ死んでしまいたい」と思うことは、割と普通のことだと思うのだけど、私の場合、その反対にとてもしあわせに感じることがあっても「ああ、できることなら、今、このまま死んでしまいたい」と思うことがある。


どうせいつか死ぬのなら、満ち足りた気分でなんの未練も残さずにこの世とオサラバしたいのだ。幸福感というものに慣れていないから、そんなふうに思ってしまうのだろうか。それとも、単に業が深く、我儘なだけなのだろうか。


あ、きっと天国へ行けるような錯覚に陥るからだ。