シットルケゴール
人間とは精神である。
精神とは何であるか?
精神とは自己である。
自己とは何であるか?
自己とは、自己自身に関係するところの関係である、すなわち…。
−キルケゴール『死に至る病』より
うーん。うぅーん…。
自己の説明が、この時点でヤバくね?
まだセーラー服を着ていた頃、図書館で手にしたその本は題名から受けるインパクトと期待を見事に裏切って(無宗教の私には特に)恐ろしく退屈なものでした。
襲いかかる睡魔と幾度となく応戦、あるいは休戦を重ね、「読み終えてやったゼ」という達成感よりも、「やっぱりわかんねー」という挫折感のほうが勝り、「ならば、せめて!」というわけのわからない理由で、中学の時に授業で『奥の細道』や『平家物語』や『方丈記』や『徒然草』や『枕草子』の冒頭を暗記させられたように(あと短歌な)、先の文(他にはクロロフィルaとbの分子式とか、さほど重要性を感じないものばかり)を暗記しては悦にいるという女子高生だったのは遠い昔のことでありますが、大人になりある程度の経験を積み、再読を試みた結果がよりヒドイ挫折感を味わうことになろうとは…。
こんなゴール、知っていたら手にしなかったのに。今まさに「死に至る病=絶望」に陥りそうデス。death。