『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』


2010年 日本
監督・脚本:大森立嗣
出演:松田翔太高良健吾安藤サクラ


 ある意味、男×男の『ベティ・ブルー』的な何か。


私の望みはあなたと生きることではなく、あなたを殺すこと


 エンディングで流れる切ない歌、それが究極の愛のカタチなのか。

 カヨちゃん役の安藤サクラがはまってて、彼女が登場するとまるでドキュメンタリー映画かと。自分はブスだからと割り切りながらも、頭の中では"いつか"を渇望していて手当たり次第に貪欲に求め続ける。見つけたら、どんな仕打ちを受けても全てを投げうってひたむきに追い求める。
 冷静さを欠いた一点だけを真っ直ぐ見つめ突き進む時の後先のことなど端から念頭にない恐れ知らずの行動力、こういう爆発的なエネルギーはいったい何処からくるのか。私は"愚かさ"という一言で片付けることができない。むしろ羨ましいとさえ思う。
 松田も高良もよくやってるけど、こんな底辺の身も蓋も無い汚れ役?をやるには二人ともイケメン過ぎ。いちいちキマリ過ぎて、つい見惚れちゃうんだよね。(笑)まあBL好きにはたまんないだろうな。
 あと、見る側の想像力が試される映画でもある。