これほどの激痛とは知らなんだ

fleurette2010-10-17



 なんだかんだで寝たのが午前5時。ちょうど5時間睡眠で目覚めたのが10時だったか、ベランダの花たちに遅い水やり。昨夜タイマーセットした混ぜるだけの具だくさん松茸ご飯は、三合用だったけど一人ではとても食べ切れないので、いつものように二合の米と合わせたため更に具だくさんな感じに。一膳だけ食べて食器を洗い、天気がよかったので洗濯。
 1時をまわっていたけど、久々にチャリ乗りに出ることにした。いよいよ今日だ。川沿いのあのサイクリングロードにデビューするのだ。車が恐いから遠回りにはなるけれど、国道を避けて裏道を選んで走る。学生の頃遅刻しそうになって鬼の形相でママチャリで登りきった急な坂、今日はギアチェンジしてまあなんとか上りきれた。
 後は下りと平坦な道、1時間くらいかかっちゃっただろうか。とにかく、サイクリングロードのスタート地点についた。やた、車を気にせず自分のペースでやっと走れる!ああ、この爽快感。下の河川敷では子ども達が、草野球やサッカーに興じている。みんな楽しそう。それになんて長閑な風景なんだ。向かいから自転車に乗った五人の家族連れがやって来た。一番ちっちゃい子は三輪車で、それを一生懸命こいでいる。まだ若いお父さんがニコニコしながらぴったりついていて、少し先でお母さんとお姉ちゃんたちが自転車を止めて待っていた。「こんにちは」と声を掛け合う。ゴールはあと少しだよ。
 野の花のピンクが濃い。大きなバッタ(イナゴ?)が草むらから何匹も飛び出してくる。気をつけないと。何キロ走ったろう、ゴールまであと2***m、の標識。ライトグリーンのジャージを着たロードレーサーが交わすように河川敷に降り、橋を渡って対岸に消えて行った。しばらく走ると今度は二人組。先を走っていた白いジャージに黒いサングラスの小柄な男性の笑顔が新城っぽかったけど、まさかね。
 だいぶ陽も傾いてきた。ここである疑念が。2キロってこんなにながかったっけ?はるか遠くに見えていた山の岩肌が迫って来てるんですけど…。なんかいっぱい道路越えたんですけど。でも河川敷を見下ろす舗装された細い道はどこまでもどこまでも続くのです。多少意地になって突っ走ってきてしまったが、おかしい。何かがおかしい。川の、川の名前が変わってる!ひえ〜、市外に出ちゃったよ。完全に越境してます、私。
 これ以上道路を越えてはいけないとUターンすると看板が。


「河川管理専用道路のため、バイク自転車の通行は控えて下さい」


 ふ、ふんだ。"控えて下さい"だから、モーマンタイ。気を取り直してペダルを踏もうと下を見ると、すぐ足元にちっちゃい緑色の蛇がグネグネとお腹を向けてくたばっていた。アーメン。
 ああ、おばかな私。すぐ調子に乗って、こんなところまで来ちゃって。太股、パンパンだよ、帰れるかな、と弱気になってる暇はない。ママチャリの女の子に抜かされようが、私はLSDをモットーに走っているのよ、いけない?と心の中で己に言い聞かせている時、女の子ははるか遠くに。
 それよりも、さっきからワタクシ、もんのすごい激痛に襲われてるんですけど。おまたが、おまたがゲキイタ!サドルが硬すぎるよう。え〜ん、え〜ん、おまた休憩したいよう。しくしく、しくしく。
 ええ、話しにゃ聞いてたし、ちゃんとパッドのついたアンダーパンツがあることだって知ってましたが、たまにマウンテンバイクで近隣の海岸を走るくらいにそんなものいるかい!と、甘い考えでこんなとこまで来てしまった己の無知さを呪うしかない。深夜番組で、道端ジェシカだってサドルに変な穴の開いた新しいデサインの自転車に乗って「これは痛くない!」って言ってたじゃないか。ああ、アゲインストの海風がなんと恨めしいことよ。
 おまた休憩はしたい。が、こんな何もない所でペダルをこぐのを止めてしまったら、きっともう動けない。ワタクシはガバッた。必死でガバッた。そしてやっとホームセンター、カインズが見えてきたのであった。
 駐輪場の支柱にデールちゃんを施錠し、マクドナルドまでの50m、ワタクシの脚はまるで他人のもののようだった。腹を満たし立ち上がると、まだ若干の違和感はあるもののもう日が暮れようとしている、急がなければ。施錠を外そうとすると手が滑り、あら不思議、施錠の輪だけが支柱の下にボタッと落ちた。どんだけ意識が飛んでたんだ。私がかけた施錠はデールちゃんのハンドルをかすめ、支柱に輪っかをつけただけだった。ひっ!
 あとは、暮れなずむ街の上り坂を、ライトつけ舗道を押して歩いて帰りました。(涙)午後6時ジャスト着。すぐにシャワー浴びて、松茸ご飯食べて、太股がパンパンして痛くて痛くて。でも赤ワイン飲んですっかりデキアガッテいるワタクシは、バカなのかあ〜、アホなのかあ〜♪