どんなことをしても守りたい命の存在を自覚している者と無自覚な者の間には薄く開いた溝が延々と続く。それは傍目からは容易には気づかれることはない。
だが、その溝は深く、そして崩れやすいがために、時に簡単に大きくなりくっきりと姿を現す。
こうして何かが起こるたび、両者は以前のように行き来できなくなるのだ。橋を渡そうという者が現れるまで。
彼らは偽善者と呼ばれる。
いいじゃないか、偽善者で。そんな遠くの高見から眺めてるだけの偽善者にもなれない傍観者よりは。
と、傍観者よりもさらに冷ややかな気分になってそうつぶやいてみた。
今日の花 : バラ(ガブリエル)