岩手3日目

fleurette2012-03-20



 前日の睡眠不足とウォーキングが祟って、昨夜は珍しく日付の変わらないうちにいつの間にか寝てしまっていた。早朝5時に一度目が覚めてカーテンを開けると、目の前に駐車してある車が全てかまくら化していた。思わず再び布団に潜り込む。朝食は8時を選んだので二度寝

 7時前に起床。身仕度と荷造りを済ませ食堂へ。厨房に顔を出し、「おはようございます」と声をかけると年配の女性が「今、お味噌汁を持っていきますね」と。奥のテーブルに三人分の朝食の用意がしてある。卵焼きと八つ切りくらいのグレープフルーツとサラダの付け合わせ、二つの小鉢にはそれぞれほうれん草のおひたしと豆腐が盛られている。と、納豆のパックにバナナの入ったヨーグルト、それに野菜たっぷりのお味噌汁を完食。コーヒーを飲み終え、厨房に「ごちそうさまでした」と声をかけてから部屋に戻った。雪はすっかり溶け、道路が現れていた。列をなして停まっていた車も無事出発できたようで一台が残っているのみ。

 宿の人に宮沢賢治記念館の場所を聞くと「ああ、すぐ近くよ」と。膨らんだ旅行鞄を抱え挨拶し私もいよいよ最後の目的地へ出発だ。それにしても荷物が重い。平泉からがさばるお土産は宅急便で送ったのに。あまりの重さに、行ったり来たりになってしまうけど一度駅に戻ってコインロッカーに置いてくることにした。大正解。駅から2キロとあったので楽勝だね〜と、また懲りずにウォーキングと決め込んでいた。20分くらい歩いただろうか、左手に童話村、右手に宮沢賢治記念館の文字…、って、なんなのこの九十九折りの上り坂は!駅に戻った時、念のためと駐車場に正に車に乗り込もうとしていた人を捕まえて聞いたけど、みんなすぐ近くみたいな言い方してこんな上り坂のことなんて一言も、一言も…。ホント、コインロッカーに旅行鞄を置いてきてよかった、ナイス判断だぞよ、私。

 チケット売り場で単券か共通券かを尋ねられ、鑑賞にどのくらいの時間がかかるのかということと昼には駅に戻らなければならないことを告げると二館共通券もあると。もう一つ見るならお勧めはどこですか?とまた尋ねると童話村を勧められた。ちょっと安心。さっき登ってきた坂を降りてすぐ、道路の反対側だ。

 こじんまりとした館内だが、直筆の手紙とか眺めてたらあっという間に時間が過ぎていた。慌てて童話村へ移動。



 童話村の中の宇宙の部屋がちょっとドキドキした。童話村を出て目の前のログハウスに行くと、土産物屋だとばかり思ってたのに、土産物屋は手前の二軒だけで後は賢治の教室という展示施設(有料)だった。



 が、帰りはもうバスに乗ろうと決めていて、しかも1時間に1本しかないバスの時間がせまっていたため、ショップで賢治のストラップだけ買ってバス亭に向かった。出口の手前に「妖精の小道」なるものがある。が、チェーンが引かれ冬期通行止めと。平泉ウォーキングトレイルよ、コレだよ、コレ!って、三度目か。しつこいね。

 バスだと二分で駅に着くらしいの、ね。軽く食事。今回の旅行では(私にしては珍しく)惜しみなくお金を使おうと思っていたのでお財布に数千円しか残ってなかった。なにせ最後の民宿の宿代を払う前に一万円を切っていたからね(焦った!)。平泉で集中して使っちゃったみたい。まあ、帰りの新花巻からの新幹線のチケットもとってあるからお財布を空にしても問題はないのだ。

 新幹線から乗り継ぎの山間を走る単線ワンマンカー。帰りは絶対一番前を陣取って写真を撮ろうと決めていた。



 もうね、俄か鉄ちゃん気分ですよ。なんだかんだ言っても山の中とか大好きなので、遭難とか言いながらエラのナンバーを歌ったりしてましたし。まあ、時々、ひえ〜!とか、うぉ〜!とかの合いの手みたいなのも入りましたけど(笑)。

 私にとって旅行は冒険だから、というか冒険じゃないとつまらない。だから今回の旅行は十二分に楽しめました。ベイシーにはまた行きたいな。今度は違うカタチで訪ねたい。