全然気にしてないけどネ


 先週買ったトレパンの丈がどうにも長すぎて、あ、いや、ワタクシの足が極端に短いので、家の中を歩く度に裾を踏み付けてしまう。まるで御白州に登場する金さんみたいだ。なわけない。

 試着室に「三千円以上の商品は裾上げ無料」との張り紙があったので、購入時に後から持ってきても直して頂けますか?と聞いたところ、レシートとタグを持ってくればオッケーとのことだったので、本日早速仕事帰りに行ってきました。


女性店員「裾にヒモが通っているので、このデザインを残したまま直すとなると別途1,050円かかってしまいますけど…。」


ワタクシ「せっかくそうなってるから、払います。」


女性店員「はい。それでは少々お待ち下さい。」


 レジが混んできてヘルプを呼ぶ女性店員。ひょろっとした頼りなさそうな若い男性店員がやってきた。


女性店員「私、レジ打つから、こちらのお客様のお直しの伝票を担当して。」


 無言で伝票を書く男性店員。ちゃんと「代済み」と書かれたのを見てちょっと安堵。


男性店員「では、ここに名前と電話番号だけ記入してください。仕上がりは13日になります。」


ワタクシ「13日って何曜日でしたっけ?」


 辺りをチラッと見回してもカレンダーらしきものはなく、おもむろにポケットから自分の黄色の手帳を取り出した。


男性店員「金曜日ですね。」


ワタクシ「金曜…。はっ、13日の金曜日!」


男性店員「…フッ。それは気にせずお越し下さい。」


 ずっと無表情だったその口元がわずかに歪んでいた。もちろん、ワタクシそういうの全く気にしない性質。でも、その返し、嫌いじゃない。