お月さまとか蟹とか

2㎏で3900円なり



 昨日は帰宅途中に突然目の前に現れたスポットライトに目を奪われた。お月様?と、俄かに信じられないくらい、明るく大きく見えた。そういえば、その前の晩にベランダから見えた小さい白い月を見て、満月なのかな?と思ったのを思い出した。

 そして今朝も。まだ暗いうちにドアを開けると、西の尾根のすぐ上に金色に光っていた。しっかり防寒し肘を後ろに引くのを意識しながら海岸まで歩く。先週の海は荒れていて、消波堤の手前で登り龍のように高く白く激しく波が打ち上がっていた。昨日今日は穏やかで所々で砂浜が見えるくらい。30分ほどウォーキングして家に戻っても、月は時を忘れたかのように殆ど位置を変えずに山の上。辺りはだいぶ明るくなってきたというのに。


 仕事の方は慣れてきたせいか、傲慢な気持ちがまた鎌首をもたげてきている。やれやれ、ちっとも成長していないな、自分。と、若干暗い気持ちで帰宅し玄関のドアを開けると宅急便の不在連絡票が落ちていた。


 蟹だ。時間指定を忘れていたところ、昨夜出荷が遅れているというメールがあったので19時以降の配送にしてほしいと返信したのだが、間に合わなかったようで時間は午前10:07になっていた。運送会社のオペレーターに再配達を頼むと時間をちょっとおいてから、これから配達してくれるという。あれ?明日じゃなくて?ずいぶんサービスがよくなったな、と思いながらパソコンを開くと、出荷先から19時以降に再配達の依頼をしたという内容のメールがあり納得。お礼のメールを送信し、待望の蟹といよいよご対面。うきうきしながら実家にも少し分けてあげましょか、と、玄関を開けると姉の車が止まっていることに気づいた。電話するとこれから帰るというので、姉とPちゃんちにも分けてあげることに。気づいたら食べ放題からは程遠い量になっていたけど、まあ皆喜んでくれたから良しとしよう。

 レビューにあった通りちょっとしょっぱいけど、田舎者の私はさほど気にならない。残った足4本を自然解凍して、明日はささやかな幸せを噛みしめることにする。