叶うかな


 昨夜ジムから帰ってから、待ちきれなくてアマゾンから届いた『私のオオカミ少年』を深夜まで見てしまった。


 内容は女の子が好きそうなファンタジーラブロマンスなのだけど、後半に入ってからのずっと声を出すこともできなかったオオカミ少年ことソン・ジュンギ演じるチョルスが初めて発した言葉に、その切なさに、まんまとはまってしまった私の涙腺は崩壊した。韓国ではこの映画後、ソン・ジュンギシンドロームまで起きたとか。DVDに「人気実力No.1 ソン・ジュンギ主演」なんて書いてあるのを見て、だって、「でんだいだんだらら〜(天才なんだからー)」と。


 思えば休みの日にたまたま『優しい男』の何話目かを見て、「これは録画しなければ!」と思った私の直感に狂いはなかったのだ。初めは、そんなかっこよくないよねーと思っていたのに、気付けばすっかり彼の魅力にはまっていた。クサいセリフでもあざとく見えないのは、カン・マルという人物設定について彼が練り上げてきたものが大いに成功しているのだろう。

 まれに天性の勘だけで成功する役者もいるけれど、それはいわばうまく「はまった」だけで一時的な場合が殆どだ。あらゆる人物になりきるためには感性だけではなく、それを磨き上げ表現するための努力、いわゆる修業というものが必要なのだろう。スタニスラフスキー・システムとかは知らないけどね。


 韓国映画というと真っ先に思い浮かぶのは『息もできない』だ。もっとも他をあまり見ていないというのもある。でも文芸坐でその映画を見た時、あの生々しさに圧倒されたのを覚えている。

 ということで(何が?)、1話から5話を見逃してしまった『優しい男』のDVDBOXの1と2が、今欲しくて欲しくてたまらないっ!サンタさん、フルの願いは叶うかしら。