Tour de France 2012 第20テージ
ラストステージのパレードラン、始まりました。各賞ジャージの4人が横一列に並び右手を隣の肩において撮影に答えています。エヴァンスも楽しそう。他の選手もチームの垣根を越えて談笑しながら笑顔でゆっくりと流れていきます。サービス映像はマイヨ・ジョーヌのおしっこタイムです。ふぅぅん、そうするんだ。いや、何度か選手は乗ったままするって解説の人が言っていたからどうするのかしらん?と思っていただけでございますのよ。新城が日の丸の扇子を持って笑顔でカメラにアピール。緑の木洩れ日の中、カラフルなジャージと二つの車輪の長い列が続きます。ああ、チーム・スカイの8人が横一列に!
グライペルとヴィノクロフ大佐が楽しそうにおしゃべりしてます。大佐はさっき別の選手に黒い小さな袋を差し出してキャンディをあげていました。なかなかオチャメさんですね。みなこれまでの苛酷なレースから解放され、白い歯が映える穏やかな笑顔が素敵です。というか、かわいいの。
あ、4級山岳が迫ってきたところで、少しずつ笑顔が消え皆の顔つきが引き締まってきましたよ。モヴィスターの選手たちが話しながらゆっくり先頭を走っていましたが、直前で後ろからヴォクレールがスルスルとやってきて一位通過しました。お約束、ですかね。最後の山岳ポイントはモヴィスターのプラサが取ったようです。
自転車の選手って水泳選手みたいに腕とか足の毛を剃ってるんもんなんだと思っていたのだけど、腕の毛は剃ってない選手もけっこういるのね。金色だから気づかなかった。お、ヴェルサイユ宮殿。3回行ったことある。1回目は現地の観光バスで、2回目は友達と電車で、3回目は一人で電車で行ったんだっけ。何年か前にも書いたけど、パリのメトロって東京よりわかりやすかったな。メトロでC線の最寄駅まで行ってそれから30分くらいじゃなかったっけ?ま、そのあと少しばかり歩くけど。もう10年以上昔のことだからなあ。ヴェルサイユ宮はほんとに広いから一番奥のトリアノン宮まで行くつもりなら観光バスはやめたほうがいいと思います。
うわ、エッフェル塔!パリまでまだ30キロあるけど、この空撮、村山密画伯の作品を思い出しちゃう。白鳥の遊歩道にある自由の女神像だ。土台の部分に落書きがいっぱい(日本語も!)あったけどキレイになったかな。相変わらず犬のフンは今もすごいみたいだけど。エッフェル塔の一番上には設計したエッフェルさんの蝋人形がいるんじゃなかったっけ。夜のほうが断然キレイ、下のシャイヨ宮の眺めも最高です。グランパレ、プチパレ、アレクサンドル橋、ポン・デ・ザール(芸術橋)、ルーヴルにオランジェリー美術館。
最初のアタックは、ヒンカピーーー!
シャンゼリゼからエトワールの凱旋門。沿道にはものすごい人、人、人。この歓声を聞いたら俄然燃えますよね〜。
あれ?私、やっぱり間違ってた。私が好きな場所、チェイルリー公園じゃない。コンコルド広場から凱旋門まで行く通りの、途中のグランパレまでの木立に囲まれたなんでもない公園のほうだ。だはは。今の今まで間違えてた。いや、なんか違うかな?なんて怪しかったのだけど、なにせ昔のことだから記憶が混同しておりまして。最近海馬もやばいし。
スプリントポイントはフォイクト、ホンド、ピノー。あー、つかまりました。6人の逃げ集団、さらにその後ろに5人。しかーし、その後ろには盤石な体制のチーム・スカイが不気味なくらい冷静に8人のトレインをつくっています。お、逃げ組が合流して11人になりました。
先頭の11人と22秒差。今日はカベとサガンとグライペルの戦いじゃないの?
観覧者。移動公園。え、移動公園?ドイツのオクトーバー・フェストとまた混同してるかな?
残り3週。逃げ集団は変わらず11人。後ろは今度はリクイガスが牽いている。と、お思ったらまたスカイ。18秒差。先頭はフォイクト、今度はグリーンエッジが牽いてる。と、思ったらまたスカイ。ああん、もう。逃げ集団が千切れ、18:フォイクト、77:ミナール、163:コスタ以外は集団に吸収。
ああ、残り1周! 15秒差、12秒差。10秒。フォイクト諦めない。コスタ、フォイクト、ミナール。集団はスカイが出た。ランプレの選手が落車!巻き込まれたのはAG2Rの選手。痛そう。
すわ、スカイ・トレインがキター!!!
最後の1キロ、マイヨ・ジョーヌ(ウィンギス)が牽いてるー!!
二番手のボアッソン・ハーゲンの後ろにカベンディーシュ!
カベ発射ー!そのままゴーーール!!!きぃーやぁーーー!
はぁ、はぁ、こ、これで、パリ・シャンゼリゼ・ステージの優勝が、4連勝だそうです。はぁ、はぁ。カベのステージ優勝をウィンギスもガッツポーズでチームメイトと喜びをわかちあっています。カベを勝たせてあげたいって言ってたんですって。カベも勝ちたいって言ってたしね。
あ、ウィンギスの左手親指の付け根に大きな「R」のタトゥー、み〜つけた。
ああ、蓋を開けてみれば、今年のツールは結成してまだ3年のスカイ一色だったような。いや、決してそんなことはないんだけど、その結束力の強さに圧倒されっぱなし。ヴォクレールが山岳賞をとったことでフランス大いにも盛り上がったことでしょう。来年はコルシカから始まるそうです。島、だよね?
第20ステージ優勝
マーク・カベンディッシュ(Sky Procycling)
敢闘賞
クリス・アンケル・セレンセン(Team Saxo Bank-Tinkoff Bank)
チーム賞
RadioShack-Nissan
●マイヨ・ジョーヌ(黄色−総合優勝)
ブラッドリー・ウィギンス(Sky Procycling)
●マイヨ・ベール(緑-ポイント賞 ま、スプリント賞ね)
ピーター・サガン
●マイヨ・ブラン・ア・ポア・ルージュ(白地に赤の水玉-山岳賞)
トマ・ヴォクレール(Team Europecar)
●マイヨ・ブラン(白-新人賞)
ティージェイ・ヴァン・ガードレン(BMC Racing Team)
ウィンギスのコメント。TTの残り10キロでは、子供の時に家を出て行った父親のこと、母と父親代わりの祖父のこと、2010年にその祖父が亡くなったこと、妻と子どものことを考えて走った、2010、2011と落車した時はつらかったけど、その失敗でトレーニングの立て直しなどを考えた。そして昨年エヴァンスが勝って喜こんでいる姿をみて、自分も同じ喜びを味わいたいとモチベーションが上がった、というようなことを言ってたみたいだにょ。もう、ねむいのいら。やはり普段の努力があり、強いチームになっていくのですね。おやすみなさい。