初富士山、ではなく-2


 連絡バスに揺られて約2時間。奥深い山の中、谷間に入ってしばらく進むと懐かしい風景と出会う。バスを降り、迷うことなく真っ直ぐ本部へ。横に設置されたテントの中からSさんの声がした。12時間、バスに乗りっぱなしでよれよれの姿になっているのを思い出し、トイレに入って髪を結び直した。

 忙しく声掛けをしているSさんに簡単に挨拶し菓子折りを渡した。受付に行くとまた懐かしい方が声を掛けて下さった。その奥にいた大御所のTさんは私のことなど覚えてないと思ったが、それでも「よく来てくれたね」と喜んでくれた。ありがたい。

 予約した公演まではまだ時間があったので散策しながらお昼を食べに行くことにした。晴天。星空の下、N子ちゃんとポルカを踊りながら宿舎まで帰った川沿いの道。



 ずっとやりたかった水遊び、はできないけど、疲れた足を冷たい川の水で癒す。





 この村がやっぱり好きだ。冬の厳しさは知らないけど、ここに住んでみたいな、とちょっと思った。

 
 つづく。