爽快で快晴

fleurette2010-12-05



 今朝、中学お受験だったPちゃんから合格お知らせメールが届いた。

 いやっほうーーっ!!!

 とうとう我が家からも私立中学に入るコが誕生しましたかっ!まあ、理由は地元の公立中学が荒れててコワイからなんだけど。とにかく、これで一安心。春からK太(現・高1)と二人で同じ学校に通える。ちょっと遠いけど、K太にはしっかりボディガードしてもらおう。
 てことで、気分は快晴、天気は爽快だぜ!多少の行き違いはご愛嬌だ。髪を2つに三編みにしてきっちりまとめて帽子をかぶり、オレンジのショルダーバッグを斜め掛けしたらチャリを担いでいざ出発!
 すると角を曲がってまもなく、狭い住宅地の中で電気工事をしているクレーン車が。そのすぐ下で交通整理をしてる係員が"行っても大丈夫"の合図を出している。日曜なのにご苦労なことだ。ヘルメットでわからなかったけど、近づくと年配の女性であることがわかった。通り過ぎる時に軽く会釈すると、怪訝そうな顔をしながらも返してくれた。
 海岸に出ると海の青いことったら!以前、異常発生?したカモメのことを書いたけど、本日餌付けしているおじさんをはけーん。プロムナードをのんびり走って北浜手前でいつものようにUターンしてちょっと戻った所にあるベンチで小休憩。今日はもうちょっと走ろうかと来た道をまた戻ってずっと先の突き当たりの灯台の下の海岸まで。
 途中、チャリに跨がったままケータイを取り出して海の写真を撮ろうとアングルをあーでもないこーでもないと翳していると、通り掛かった老夫婦のおじいさんが何をしているのと尋ねてきたので、撮った画像を見せてあげた。

 「ほぅ、ほんとだ。写真が撮れてるよ」

 奥さんはニコニコしてその様子を見ている。

 「すみません、道の真ん中でお邪魔しちゃって」

 「いやいやいや、すごいねぇ」

 同じ速度で、時々顔を見合わせながらゆっくりと小さくなっていく二人の後ろ姿は、ずっと眺めていても飽きないものだった。
 またUターンして今度はテトラポッドに打ち付ける白い波を撮りたいと構えているとロード乗りがチラっと振り向きながらサーっと通り過ぎていった。なかなか収まってくれない白い波の写真を撮るのは諦めて、道路に出ようとすると今度は後方からMTBが現れた。その前を走っていたはずなのに呆気なく抜かされる。それでもなぜか口角は上がっているのを感じた。いつもの国道から海岸通りに出る地点まで戻ってくると、今度は向かいからクロスバイク(?かな)が近づいてきた。お互い、ハッとする。夏の早朝に何度かお見かけした白髪のオジサマだった。次にお会いする時にはお友達になれそう、そんな根拠もない考えが浮かんだりしてなんだか笑えた。
 さて、今回も私にとってのツルマレ峠である上り坂越えを敢行致しますか、と左折して国道に出る。途中の商店で昆布を購入。昨夜、鱈ちり鍋にしようと思ったのに昆布が切れてて断念したのだ。
 これで準備万端整った。信号待ちしている時にボトルを取って水分補給。さあ、青だ。いつもより長い距離を走っているが軽快に足は動いている。そこのケータイいじりながらチャリに乗ってるおにいちゃん、チャリは車道だぜ。

 あー、なんか登れる気がしねぇー!

 間違ってる?間違ってるよね?こういう時って「負ける気がしねぇ!」とか言うんだよね?でも何度繰り返しても、「登れる気がしねぇ〜!」になっちゃう。でももう遅いよ、ここまで来たら登るしかないの!と己を奮い立たせる。

 も、この辺でギア変えちゃおっかな♪

 ハイ、変えた。でもこっからが大変なんだよなーと思っているとあら不思議、なんか風もないのに追い風受けてるみたいな感じ。ずっと昔にも一度だけ体験した。ヘロヘロに疲れきった深夜の帰り道、あの時もチャリに乗っていた。急にふわぁっと優しく背中を押されるようにペダルが軽くなったんだ。その時、つい出た言葉は「おじいちゃん、大丈夫だよ」だった。
 後ろに車の気配を感じ、追い越される時の風圧によろめきそうになりながらもハンドルをしっかり握ってなんとか登り切ることができた時、何度も深く息を吸って自然に呼吸を整えていた。見苦しいほど息の乱れる感じは相変わらずない。やった。今日も登り切れた。

 ヒルクライマーに必要なもの、それは強靭な肉体と鋼の精神力、そしてそれを根源から支えているものは、"Mの精神"だということを知りました。ワタクシはやっぱ観戦専門でいいかなあ(笑)。

 さ、鱈ちり鍋食べよ。