年下の男の子♪によせて


 21日に癌で亡くなったキャンディーズのスーちゃんこと女優の田中好子さんの追悼番組を見た。

 その殆どはキャンディーズの解散コンサートの映像だったが、ああこんな歌もあったっけ、と自然と頬がゆるんでいるのに気づいた。

 10年以上も前のこと、上司の結婚式の帰りに、たまに舞台にも立つ演出家氏と事務局氏の三人でカラオケに行くことになり、そこで私が歌ったのが「年下の男の子」だった。二人とも私より2才年下だったから、というわけでは決してなかったのだが、「おおー、いいねえ〜!」と、彼らのテンションの上がることったらなかった。

 元々ノリのいい人たちなので、歌い出した途端、固太りのスーツ姿の男に挟まれて「ハウー♪、ハウー♪」と合いの手というか、ミキちゃん、スーちゃんのパートのコーラスを頼みもしないのに振りつきで完璧にこなされ、こっちは笑っちゃって歌えなかった時のことを思い出したりして、時折ライブ中継されていた新橋のオッサンたちと自分が重なったりもした。

 あと、最初に流れたお笑い番組「見ごろ、食べごろ、笑いごろ」のコントも大好きだったなあ。確か小学生の頃だったと思うけど、特に伊東四郎がお母さん役で下宿してる大学生を「東大さん♪」と呼ぶのと、「ニン♪」と言うのが妙に嵌まってゲラゲラ笑ったものだ。


 ……。


 にしてもスーちゃん、いろいろと社会貢献してたんだなあ。あの肉声のお別れの言葉、女優だなあとしみじみ思う。涙なしでは聞けない。